台湾でしゃべりました

講演を聴きにきてくれた皆さん、ありがとうございました。
台湾まで行けるか!という方、講演内容をまるごと公開しようと思います。

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本日は日本で活動する我々をお招きいただいていただいてありがとうございます。
日本でNIGOROというインディーゲーム開発チームでグラフィック・ディレクターを担当している楢村と申します。
我々はアプリ製作は行っていませんが、同じく小規模ゲーム開発であるインディーゲーム開発の立場からお話できることがあればと思います。
よろしくお願いします。

まず我々のことを知らない方のためにNIGOROの活動を簡単に説明したいと思います。
元々趣味でゲームを作っていた3人が集まって、5年前からゲームの販売を目標にNIGOROとして活動を開始しました。
まず最初はNIGOROという名前を広める為、無料で遊んでもらえるFlashゲームの開発を2年ほど行いました。
幾つかFlashゲームから代表作を紹介させていただきます。
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まず「薔薇と椿」。
女性同士が1対1でビンタで戦う格闘ゲームです。この作品が人気を得てくれたおかげで知名度が世界に少し広まりました。
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同じく海外で好評だったのがこの「めくり番長」。次々とスカートをめくっていく不謹慎なゲームです。
この2つはApp Storeで無断で類似品が売られてしまって困りました。

Flashゲームの公開によって知名度が上がった後、有料ゲームの販売に着手しました。
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その第1弾としてLA-MULANAという散策アクションゲームをWiiWare、Windowsにて販売することが出来ました。
現在、これからの活動の足場を固める為にもできるだけ早い時期に新作を公開できるようにと、シューティングゲームを作っています。
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ゲーム販売を目指す過程でスマートフォン向けのゲームアプリ開発を企画したこともありますが、時間や人員を割けずに実行にいたっていません。
私は特に特定のプラットフォームに固執するつもりはなく、作りたいゲームがスマートフォン向けであればゲームアプリとして開発したいと考えます。
そういう意味でも、我々の活動からアプリ開発の皆様が参考に出来るものがあれば幸いです。

インディーゲーム開発の活動を経て、同じく小規模開発であるアプリ開発者の皆様に提案したいことが2つあります。
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1つはスタイル、もうひとつはマーケットです。
まずスタイルとは、「自分たちの作るゲームの特色」と言い換えられます。
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インディーゲームではSteamなどの配信サービスに作品を預け、同じ売り場で大手市販ソフトと戦うことになります。
スマホアプリにも今後大手参入が増えて、見た目の質もボリュームも市販ゲームと比べられてしまいます。
そんななかでも「このゲームを買いたい」と思ってもらえる独自のスタイルを持っておくべきだと考えます。

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我々NIGOROが選んだスタイルは、「進化したレトロゲーム」でした。
我々は開発スタッフ3人で活動しています。この人数では大規模な3Dゲームは作れないですし、大手と同じスタイルで勝負を挑んでも負けは目に見えています。
せっかくインディーとして活動しているなら大手があえてやらないもの、徹底的に作りこまれたレトロスタイルのゲームの追及をしようと考えました。
グラフィックや音楽がレトロゲーム風というものは結構ありますが、レトロスタイルのまま手間をかけてボリュームがあるものは少ないです。
我々のリリースしたLA-MULANAは「難しすぎて人を選ぶ」と評されているそうです。
ですが、これは言い換えれば狙い通りのプレーヤー層に評価されたともいえます。

もちろん、難しいと言われてますが、プレーヤーにクリアさせない為に闇雲に難易度を上げているわけではありません。
この難易度だから面白いと思われるようなバランスを心がけて作っています。
難しすぎるとプレーヤーはあきらめてしまいますが、うまくバランスを取れば「この難しさでなければ生まれない面白さ」が作り出せるというわけです。
スタイルを確立することはもちろんですが、ゲームである以上面白くなければ意味がありません。
そこでLA-MULANAを例に我々がどうやってゲームの面白さを考えているかを説明したいと思います。

では、我々が考えるゲームの面白さを作る上でのキーワードを出します。
ゲームを面白くする為のポイントとなるキーワードは「対比」。
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ゲームはアニメや映画と違い、人が操作して遊ぶものです。
ここでいう「対比」とは、プレーヤーの感情を変化させる、興奮させる、ゲームの世界に没頭させるために必要なものです。
悲しいことや楽しいことがあると人間の感情は上下します。この感情の上下をプレーヤーに与える為に様々な対比をゲーム内で与え続けるようにします。

例を挙げます。
アクションゲームを進めるには操作に慣れなければなりません。慣れるまでは大変ですが、それを乗り越えると喜び、快感が待っています。
長い間、単調な操作が続くと退屈になってきますが、急にすばやい操作が求められるとプレーヤーはあわてます。
シナリオで悲しいイベントがある場合、その前のシーンが幸せなほどショックが大きくなります。
これが、ゲーム中に様々な対比を与えてプレーヤーの感情を上下させると言う意味です。
ゲームを作ればプレーヤーが勝手に興奮してくれるわけではありません。作り手がプレーヤーを興奮させる仕組みを用意しなければ面白いゲームと思ってもらえません。
システム、操作、グラフィック、音楽、シナリオなど様々なものを組み合わせて、様々な変化、対比を用意します。

例として我々の作品であるLA-MULANAを使って説明したいと思います。
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LA-MULANAというゲームはスタートしてどっちに進めという指示も行動制限なく、作り手がまだ先に進んでほしくない場所ではゲームオーバーになりやすくなっています。
最近のゲームだと初めのほうのステージは出来るだけ親切に誘導してくれるものが増えましたが、このゲームは序盤ステージに即死トラップがあったりします。
実際にこのスタート段階であきらめてやめてしまうプレーヤーもいます。
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しかしここで「むやみに行動すると死ぬゲームだ」と理解できた人は、行動が慎重になりヒントを探して推理してから行動するようになります。
その推理が的中して道を打開する快感を覚えくると、トラップを事前に回避するスキルと経験を身につけます。

これが先ほど説明した、スタート時に困難を与えておいて、それを乗り越えると楽しさがわかると言う「対比」です。
少しずつ手ほどきをしながら進めさせるというゲームに作ることも出来ますが、LA-MULANAの序盤と同じ楽しさを与えるまでものすごく時間がかかると思います。
もちろんこれは意図してこういう難易度に作りました。不親切なゲームと言われることもありますが、何度か遊ぶうちに自然に気づくぐらいのバランスにとどめています。
このような罠も最初からあるわけではなく、最初は単純に、徐々に複雑なもの、大ダメージを受けるものを用意しておきます。
そしてゲームに慣れて余裕が出来てスキだらけになったところに、褒美の直後に即死なんていう罠を仕掛けて待っていたりします。
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ここまでくるとユーザーはゲームに対して怒りを感じません。「油断した自分のせいだ!」と思うみたいです。
プレーヤーが公開しているプレイ動画を何本も見ていますが、このシーンではみんな驚き、悔しがり、最後には笑っています。
難易度が高くても面白いと思わせるように誘導できた結果だと思います。

LA-MULANAはマップが広くてクリアするまでにとても時間がかかるゲームで、プレーヤーがどんな順序で進めるか予想が出来ないゲームです。
しかし、進む道は多くても難所だらけの中に1つ簡単な道があれば自然にそこに進んでくれます。
最初から難所に蓋をするのではなく、難所を体験した後にプレーヤーが自分で道を選んだと思えるようにしなければなりません。
そして難所や強敵を乗り越えると「キャラクターの強化」や「便利な機能」が与えられます。
これがゲームを進めるごとに対比の幅を大きくしていき、次々と興奮状態を絶え間なく与え続ける構造にしてあります。
このバランスを間違えていなければ、難易度が高くても「面白い」と感じさせることが出来ると考えています。

もう少し具体的に、ゲーム中のワンシーンを例に説明します。
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敵のいない部屋でアイテムを見つけます。
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プレーヤーを操作して宝箱に近づきます。
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宝箱を空けます。
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実は罠で、中からモンスターが現れる。
これを並べて、どんな対比を与えて、どれだけ感情が動くかを見てみます。
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敵のいない「平穏」な状態から宝箱を発見した「期待」、わくわくしながら近づくと「罠」。このシーンでは感情がこのように変化します。
ポイントは宝箱を見つけたときの「喜び」、宝箱に近づく操作を行っているときに徐々に高まる「期待」、そしてそれを裏切られたときの「ショック」です。
これが、ゲーム側が用意する対比で、プレーヤーの感情を上下するということです。

試しにこのシーンを少し状況を変えて見ます。
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敵のいない部屋でアイテムを見つけます。
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プレーヤーを操作して宝箱に近づきます。
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罠でした。
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この場合、最初の例と違って期待が高まる前にショックを受けています。
こちらのほうがプレーヤーはより大きく驚くかもしれませんが、徐々に期待を高めたほうが驚きも悔しさも倍増すると思います。
逆に自分の操作ミスでもないのにダメージを受けたことに気分が悪くなったりします。
このように、似たようなシーンでもゲームが仕掛ける演出やタイミングでプレーヤーの感情は変わってしまうという例です。

もうひとつ、極端な例を出します。
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敵のいない部屋でアイテムを見つけます。
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死にます。
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この場合、プレーヤーの気持ちが「平穏」なときに不意打ちでショックを与えているので、感情の落差は一番激しいと思います。
でもこんなものを繰り返しているとゲームが嫌いになってしまいますので、感情が激しく動けばいいというものでもないわけです。

親切なゲームの場合、なかなかゲームオーバーにならなかったりして緊張感がなくなりがちです。
そうなるとクリアする喜びも弱くなるのではと考え、LA-MULANAは難易度が高いといわれるゲームを目指して作りました。
楽しい、きれい、うれしいも、それだけが続くと退屈になると思います。

ここまでの話はアクションゲームだけの話ではなく、どんなゲームにも当てはまることだと思います。
アプリにはパズルゲームが多いと思いますので、今度はテトリスを例にして説明してみます。
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テトリスはとてもよく出来たゲームです。ルールはとてもシンプルなのに、ゲーム内の「変化」と「対比」がたくさん用意されています。
まずはブロックを頭を使って操作する「困難」があり、ブロックを消すことが出来ると「快感」が生まれます。
とてもシンプルなルールでありながら対比が良く出来ていますし、ゲームを続けるとスピードがアップします。
単純な対比の繰り返しのゲームですが、スピードが変わると感じ方も興奮の仕方も変わります。
そしてしばらく高速状態を絶えると再びスローな動きに戻ります。
感情を高めた後、高まった感情が苦痛になる直前に平穏状態に戻してプレーヤーを安堵させています。

こういった「感情のアップダウン」をゲーム中でどんどん高めるように用意することが面白いゲームが作る秘訣だと考えています。
ゲーム機の性能が上がってどうしても表面的な美しさや作る際の効率の話が多くなりがちですが、ゲームは人が遊ぶインタラクティブアートと考えるならばこういった「プレーヤーの心を動かす部分」がしっかり創れなければならないと思います。
これを忘れずにしっかりと考えて作るのが我々NIGOROの「スタイル」といえます。

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次にマーケットの話をします。
少人数で製作する以上、売るための工夫も自分たちでやらなければなりません。
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我々は日本人なので日本でゲームを売りたいし、日本で売れてほしい。
しかし日本の人口は少なく、ダウンロードしてゲームを買うということがあまり浸透していないので、日本だけでは目標の売上げに到達できません。
目標を達成する為にはどうしても海外でも発売しなければならず、そのためには英語版も用意しなければなりませんでした。

そこでLA-MULANAは最初からマルチランゲージ仕様で開発しました。準備さえ出来れば英語以外の言語も表示できるように作っています。
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ゲーム内のメッセージだけでなく、メニュー内に表示されるものや演出で表示されるグラフィックにある文字も、1つの言語セットの中にまとめてあります。
この言語セットを増やせば自動的に言語を切り替えられるように作られています。
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フォントの問題を避ける為に、使用する文字は全て画像にしてあります。
表示する際は単語の長さをチェックして表示位置も変わります。
英語の場合は単語の途中で途切れさせないように自動改行をしてくれます。
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ゲームに使うテキストは全てGoogleDocsでネット上にまとめてあります。
翻訳担当者ともこれでやり取りしました。
ネット上でデータを共有することで開発メンバー全員がテキストのチェックを出来ますし、このデータを公開すれば有志が別の言語に翻訳することも出来ると思います。

LA-MULANAはもともと北米のファンによって翻訳されて、そのおかげで海外で広まった経緯があります。
ゲーム中のテキストや販売ページの説明が自国語になっていれば、海外のゲームでも買ってみようかと興味を持つ人は多いと思います。
ゲームのテキストをオープンソースにして、興味を持ってくれた有志が様々な言葉に翻訳してくれればより多くの国に広まってくれるかもしれません。

翻訳作業は文章が多くなるほど大変なので、できるだけ言葉を使わないゲームを作るのもうまいやりかたかもしれません。
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我々が今手がけているシューティングゲームであれば、最低限これらの単語が理解できれば遊べます。翻訳も簡単で世界に配信しやすいタイトルと言えます。
とはいえ、説明書を付けられないアプリの場合は操作説明などのインフォメーションが必須になります。
しかしアプリの操作はタッチ、スライドなどゲームが違っても共通する操作方法が多いと思います。
これらの操作説明文章などは開発者同士でシェアしてしまえば翻訳の労力も軽減できるのではと思います。

日本では欧米でも売れるためにがんばっていますが、欧米人の好みがわからなかったり、国ごとに問題になるものが違って苦労しているようです。
私は最近、欧米に向けて苦労するなら、同じように多くのユーザーがいるアジアに向けて発表するほうが簡単なのではと思うようになりました。
欧米より国の数も言語の数も多いアジアですが、逆に言えば言葉の問題以外は近い国同士のほうが理解しやすいと思います。
今は欧米で展開することが中心になっていますが、せっかくこのような場所に招かれたのでアジアでも展開できるようになりたいと思います。
欧米人の好みを考えるより、同じアジア向けのほうが感覚も近くて理解しやすいはずです。
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たとえばこんな絵のゲームが欧米で売られるときに、
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この絵になることを考えるよりは、アジアの国同士のほうが理解しやすいと思いませんか。

できれば欧米とは別にアジアのゲームが集まる場所が出来、ここにいる人たちと作品で競い合えるようになればうれしいです。
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以上で講演を終了したいと思います。ありがとうございました。

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台湾に行ってきます

おひさしぶりです、ならむらです。
台湾で行われる2012 Game App Developers Conference Taipeiとやらに出掛けてきます。
http://w3.iiiedu.org.tw/AppDevelopers/speakers.html

講演をしてくれと呼ばれたのです。
GDCほど大きなものではないのか、ほとんど話題になっておらぬようです。
大学の講義室みたいなところでしゃべって帰ってくるぐらいの感じです。

しかし海外に呼ばれて講演なんてのは規模はどうあれ名誉なことなので頑張ってまいります。

ストリーム配信や日本で記事になることもなさそうなので、講演当日は講演内容とかをここで公開しようかと思います。

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その14:太陽神殿

BGMも人気があるわけでなく、フィールド自体も一通り謎を解いたら印象に残らない太陽神殿ですが、リメイク版では非常に思い入れのあるフィールドでございます。
そーなんです。人気ないんですよ、ここ。人気と言うか、印象が薄いというか。ボスはエリマキトカゲだし。古代文明関係ねぇー。

元々は各フィールドごとにアクションの特徴をつけようって所から、「坂のあるステージ」担当だったわけで、坂だったらピラミッドって感じでエジプト文明がモチーフになってます。
逆に言えばそれだけで終わってしまってたフィールドなんだな。ストーリーつきの巨人霊廟や表裏でギチギチに関連性をつけた導き・迷いや無限・次元なんかと比べると印象が薄い。
その理由のひとつにオリジナル版の頃に指摘されたんですが、「裏面との関連性が弱い」でした。リメイクするならこれを何とかしなければならない。

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その13:巨人霊廟

「巨人の物語は泣ける……」という意見をちらほら聞きます。……どこが? あんなもん、仕掛けを考えた後に後付でストーリーくっつけただけじゃい。なんじゃい、湖を運ぶって。祈りをはじめたがどうした!

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ということで巨人霊廟であります。ここはもう、巨人です。巨人をどうするかに全てがかかっているフィールドです。
改めて思うに、この巨人霊廟が最も自分の考えたコンセプトに忠実なフィールドだと思います。謎解きと仕掛けってだけでなく、古代遺跡を感じさせるつくりとしてね。巨人族の物語を元に謎を解いていくと言うのも考古学者という設定が活きる。
そもそも巨人霊廟はオリジナル版の頃から導きの門とセットでチュートリアルとなるフィールドとして作られています。確かduplexさんが、「導きの門で仕掛けのチュートリアルだったんで、石碑を読み解くことで仕掛けを解くチュートリアルもあったほうがいいんじゃないですか?」って言ったのを採用したんだな。
そこから9つある巨人像の名前を古文書から推理するって言うスタイルにしました。ちょうどこれを考えるちょっと前にエジプトに旅行に行ってたんです。エジプトのファラオ像にはだいたい腰巻のところにヒエログリフで王の名前が入れてあるんです。名前刺繍入りふんどしみたいなもんです。つまり古代エジプト文字さえ読めれば石像を見るだけで誰の像かわかるんだなーと言うところから発想したものです。

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サントラ販売

LA-MULANA公式のほうで発表しましたが、やっとこサントラ発売日が決まりました。
その告知もかねまして、例の動画も作りました。

【ニコニコ動画】LA-MULANA – Musics for Remake- vol.4

ディスク3枚組み……データだからディスクじゃないけども、CDに録音するとちょうど3枚分で作ってあります。1枚目が前半のフィールド軍、2枚目がエンディングまで、3枚目が地獄聖堂やタイムアタック、そのほかになっております。オリジナル版のボツ曲をリメイク音源でアレンジしたものを7曲入れてあります。
bandcampでの配信になりますんで、Paypalが必要になります。クレジットカードを持ってないとしんどいですが、どうやらWebmoneyをPaypalに振り込むことも出来るそうですよ。
このあたりもいずれやり方など探して試してお知らせしますね。

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