その1:まずはいきさつ

随分前にブログなどでも語った気もするんですが、改めて「何故、WiiWareでLA-MULANAをリメイクすることになったのか?」からお話しようかと思います。

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これはNIGORO始める前にブログのタイトル用に作った画像。リメイクのアンフィスバエナのデザインはコレが元です。

アマチュアゲーム制作をやめて、NIGOROになって商売しよう!と思って活動してたんですが、「じゃあ一体何を作るか」というのは長らく議論されつつ、研究もしていました。
まだSteamもない頃、Windows用ゲームを作って世界で売るってどうやるんだ?とか、コンシューマーでゲームを出すにはどうすればいいんだ?まで。
まぁ何にせよLA-MULANAを作ってそれが認められたから商売にしてみよう!と思ったわけで、売るからには買う人が期待するのはLA-MULANAのようなギッチギチに作り込んだゲームなんだろうなとは思ってました。
とはいえ我々の方はLA-MULANA作り終えてくたびれたまんまの頃。またLA-MULANAを作りたいとは思ってませんでしたし、いきなり手を出すには規模がでか過ぎるってことで手を出そうとも思っていませんでした。
Flashゲームで人気が出た薔薇と椿とか、新規に考えたゲームを作ろうとか結論もでないままあれこれしている時にNICALiSから話が来ました。
「LA-MULANAを新シナリオをセットにして売らないか?」と。


行き詰まっていたゲーム販売に道が開けたのはありがたかったんですが、「新シナリオ」ってのはいただけない。
だってLA-MULANAって人類文明の起源っていう存在が敵だったんですよ? 続編ってことはそれに代わる敵を作り出さなきゃならんってことだ。1作目から最強の敵と舞台を使ってやってしまったんだ。ドラゴンボールで言えばブルマと出会ってすぐに魔人ブウを倒してしまったみたいなもんだ。「次からはレッドリボン軍編だ!」なんて言っても盛り上がりませんわな。
舞台にしたって世界の有名文明、遺跡をモチーフにして作ってしまったし、メジャーなモンスターは使いつくした。「次の舞台はシカン文明がモチーフです!」つってもメジャー感がありませんわ。

向こうの考えは、すでに洞窟物語を絵と音を作り替えてWiiWareにしている実績があって、同じような考えで「フリー版と同じ物を移植、そのシステムのままで新シナリオデータを切り替えられる」ってことだったんでしょう。
しかし俺はすぐにこの「フリー版と同じ物を移植」っていう部分にノーを出した。


実際に売るようになってからはよく分かる話なんですが、我々みたいな小規模な会社が売り物を作るなら出来るだけ手間をかけず、早くリリースするのが最上の策だというのはよーーーーーくわかる。我々のやったことなどはっきり言って狂気の沙汰だ。
それでも、フリーで公開したオリジナル版はMSXというパソコンのスペックを模して作った物だ。わざわざ低スペックに見せるために特殊な処理を山ほど積み込んだシステムなのだ。スタイルがレトロ「風」である洞窟物語とはわけが違う。
例えばMSXのスペックを模した部分に、全部で15色、横8ドット中に使えるのは2色まで、デカキャラは8ドットずつガクガク動くというのがある。MSXを知っている人が見れば「そうそう、これ!」と懐かしがってくれると思うが、MSXを知らない、WiiWareで初めてLA-MULANAを見た人には「なんじゃこれ?しょぼ!」としか思われないだろう。
LA-MULANA作るよ!と公開した時にも良く言われたのが「オリジナル版のグラフィックと切り替えられるんでしょ?」ってやつ。これもNICALiSからオーダーは来たが、速攻で断った。これもさっき言ったレトロパソコンを模した部分が特殊すぎて、グラフィックを切り替える=プログラムを2種類用意すると言ってるに等しいのだな。
なにより、アマチュア時代はレトロゲームを模したと言うか、「あの時のゲームの続編が出たら?」というコンセプトでやってたわけで、それを捨てて新しい道を行こうとしていた俺にとっては「オリジナル版も収録」ってのは断固拒否させてもらった。最初はメンバーの中でも推進派はいたが、この部分に関しては俺が一切引かなかった。


ということで俺が提示したのは「グラフィックも音も新規に作り直し。その絵に合わせてシステムも一新する。」というWiiWareで形になっている物を提示した。この段階で俺以外はそれがどういう形になるのかピンと来なかっただろうが、俺だって来ていなかったさ!
ここから実際に開発が始まるまでに俺の頭の中のイメージを形にしてみんなに伝えていく所から始めなければならない。
そこで考えた部分を順番に紹介していこうと思います。

Comments

  1. 星夜 鱗流華 says:

    初めまして、「セイヤ リルハ」と申します。

    ラムラーナと出会って、三年ばかりになるでしょうか。

    何も知らないところから、偶然出会えたラムラーナ。
    それはそれは、MSX大好きな私にとって最高のソフトでした。

    初めて触ったとき、現代でよくぞここまで徹底した雰囲気を作り上げたなぁと、ただただ感嘆するばかりで、
    且つ、その内容と来たらあの頃を思い出す熱い展開と難易度。

    そのラムラーナがwiiwareで出ると知ったときは、それはもう狂喜乱舞したものです(笑)

    さて、本題ですが・・・・

    私としては、ナラムラさんの決断は正しかったと思います。

    実際にプレイして、ラムラーナの不文律は変わることなく、それでいて、新規のインターフェースやグラフィックそしてBGM達・・・
    それらが織り成す世界は、新作ゲームをプレイしている感覚でしたから。

    • ならむら says:

      ありがとうございます。
      これは多分、俺が根っからのゲーマーではなく、自分で新しい物を作りたい人間だからでしょう。
      自分達や当時の仲間達がレトロ風ゲームを作って盛り上がった後に大手メーカーがそれをやるようになり始め、ドット絵で作って「レトロ風だよ〜」ってやってるのに反発して「自分は先に行きます」ってやりたかったんでしょう。

      ドット絵好きはドット絵だったら何でも飛びつくんではなく、職人技が好きなわけだし、
      俺が思うレトロゲームの本質は「1作ごとに衝撃的な進化を見せてくれた」ことだと思ってますから。
      ガワを真似るのはアマチュア時代にやりきったので、本質見極めてそれを残していれば問題なはずと考えた……はずです。

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